犬が動物病院で震える本当の理由/飼い主が知らない本当の原因を動物病院勤務者が解説

愛犬のためのBlog

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動物病院で順番を待っている間、
犬が小刻みに震えてるのを見たことはありませんか?

『寒いのかな?』
『怖がりの性格だから仕方がない?』

実は、その震え、多くの場合寒さとは無関係なことが多いです。


私も動物病院で働いていく日々の中で、私は毎日のように震えているわんちゃん
を見かけます。

結論から言うと、
犬が病院で震えるのには、はっきりとした理由があります。
そしてその多くは、飼い主さんのかかわり方で軽減できます。


犬が病院で震えるのは『怖がり』だからではない

動物病院で震えている犬をみると、
『怖がりな性格だから仕方ない』
そう思ってしまう飼い主さんは少なくありません。

ですが、実際に現場で多くの犬を見てきて感じるのは、

性格だけで震えている犬はほとんどいないということです。

犬は理由もなく震えることはありません。

震えは、【不安】【緊張】【緊張】【怖さ】を体で表現しているサインです。

特に短頭種(チワワ)(パグ)(ブルドッグ)などは、

呼吸音・周囲の音・抱っこ時の圧迫感にも敏感なため、
環境の変化によるストレスが震えとして出やすい傾向があります。

『性格だから』と片付けてしまうと、本来軽減できるはずの不安をそのままにしてしまいます。

まずは

震え=性格ではなく、理由がある行動】

と捉える事が大切です。


動物病院で犬が震える主な原因5つ

Q. 犬が病院で震えるのは異常ですか?
A. 多くの場合は異常ではなく、不安や緊張による反応です。
特に環境変化に敏感な犬やチワワ・パグなどの短頭種ではよく見られます。

犬が病院で震える理由は、ひとつではありません。
多くの場合、いくつかの要因が重なっています。

①匂いと音の刺激

動物病院には、
消毒液の匂い、他の動物の匂い、
金属音や鳴き声など、犬にとって非日常の刺激が溢れています。

人間には慣れている匂いや音でも、
嗅覚や聴覚の鋭い犬にとっては強いストレスになります。

②診察台の不安定さ

診察台は
・滑りやすい
・高さがある
・足場が硬い

という特徴があります。

特に小型犬やパグのように体がコンパクトな犬は、
「落ちるかもしれない」という恐怖を感じやすく、
それが震えとして表れます。

③過去の嫌な記憶

一度でも
・押さえつけられた
・痛い思いをした
・無理に保定された

という経験があると、
「病院=怖い場所」と記憶します。

犬は人よりも
場所と感情をセットで覚える生き物です。

④飼い主の緊張が伝わっている

これはとても多い原因です。

飼い主さんが
「暴れないかな」
「噛まないかな」
と不安になると、無意識に体が硬くなります。

犬はその緊張を敏感に感じ取り、
「何か怖いことが起きる」と察します。

⑤抱き方・支え方が不安定

抱き方が不安定だと、
犬は自分の体を預けることができません。

実際、
抱き方を変えただけで震えが止まる犬も多くいます。

 抱き方の詳しい方法は、こちらの記事で解説しています

震えやすい犬に共通する特徴

病院で震えやすい犬には、いくつかの共通点があります。

  • 小型犬(チワワ、トイプードル)・短頭種(パグなど)
  • 環境変化が苦手
  • シニア犬
  • 病院経験が少ない犬
  • 飼い主との距離が近い犬

これは「弱い」という意味ではありません。
感受性が高く、周囲をよく感じ取れる犬ということです。

「うちの子だけおかしいのかな?」
と心配する必要はありません。

わんちゃんからしたら『当たり前のこと』
私は、震えているわんちゃんをほぼ毎日対応しています。

その時に心掛けているのが、『自分の気持ちを穏やかにすること』です。
※病院勤務側からの心掛け。

そうすることで震えが少しでも収まって安心して体を預けてもらえるようにしてきました。


その場でできる震え対策

病院で震えてしまったとき、
飼い主さんが意識してほしいことがあります。

飼い主ができる3つのこと

  1. 深呼吸する
     → 飼い主の呼吸が落ち着くと、犬も落ち着きやすい
  2. 声をかけすぎない
     → 静かなトーンで短く
  3. 体を安定させる
     → 胸とお尻をしっかり支える

やってはいけない対応

  • 「大丈夫だよ!」と何度も声をかける
  • 強く抱きしめる
  • 顔を近づけて覗き込む

これらは、犬の不安を強めてしまうことがあります。

家でできる「震えにくくなる準備」

病院だけ特別な場所にしないことが大切です。

  • 家で短時間の抱っこ練習
  • 台の上に乗る練習
  • 落ち着いて体を預ける経験

1日1分でも十分です。
「安心できる体験」を積み重ねることで、
病院での震えは少しずつ軽減していきます。

それでも震えてしまう犬へ

どんなに準備をしても、
震えてしまう犬はいます。

それは失敗でも、飼い主のせいでもありません。

大切なのは
無理にやめさせようとしないこと

「完全になくす」よりも
「少し楽にしてあげる」
この考え方で十分です。

まとめ|犬が病院で震えるのは「弱さ」ではありません

 動物病院で犬が震える姿を見ると、
飼い主さんはどうしても不安になります。
ですが、犬の震えは
**「怖い」「不安」「助けてほしい」**という
とても分かりやすいサインです。

性格の問題でも、甘えでもありません。
病院という非日常の環境、
過去の経験、抱き方、
そして飼い主さんの気持ち。

それらが重なった結果として、
震えが表れているだけなのです。

原因が分かれば、
できることは必ずあります。

完璧に震えをなくそうとしなくても大丈夫。
少しでも安心できる時間を増やしてあげることが、
犬にとって一番のケアになります。

もし
「うちの子の場合、何が一番の原因なのか分からない」
「病院前にどんな準備をしてあげればいいか知りたい」
と感じたら、個別でお話を聞きながらお伝えしています。

無理に直すのではなく、
その子に合った安心の形を一緒に見つけていきましょう。

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